産卵・繁殖方法

【繁殖方法】アベニーパファーの求愛行動・産卵時期やスタイル・産卵を促すコツ・採卵方法・稚魚の孵化までに必要な繁殖の基礎知識と流れをまるっと紹介!

アベニーパファーをペットとして飼い始めたなら繁殖させてカワイイ赤ちゃんアベニーを見たいですよね。

私もアベニーをお迎えしてから実際に繁殖するまでの間は「いつ頃繁殖するの?」「オスに婚姻線がでない!」「どうやったら繁殖してくれるの?」「水温は?」「卵はどうやったら見つけられる?」「卵がみつけられない!」などあれこれ考えながらずっとドキドキモヤモヤしていました。

この記事を書いている現時点では100匹以上のアベニーパファーの稚魚の誕生を経験し、現在は20匹のベビーたちの成長を日々見守っています。

さて、こちらの記事では、いつかアベニーパファーの繁殖を成功させたい!と夢を抱いているあなたのためにアベニーパファーの繁殖に関する「基本事項」や「繁殖に必要な5つの条件」「我が家で実際に試したこと」などを全部紹介します!

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アベニーパファーの繁殖(産卵)時期はいつ頃?

アベニーパファーの繁殖期はだいたい6月~8月頃です。ただ、この期間しか産卵しないわければなく、いったん繁殖行動が始まるとオールシーズン産卵します。

我が家の様子を見ていると夏場に比べ冬場はメスの抱卵頻度があきらかに減り、1回に産み落とす卵も減りました。(我が家は水カビ病対策で年中水温27~28度設定なので本能で夏と冬を感じるているのかもですね)

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アベニーパファーの産卵スタイル(方法)は?

熱帯魚たちの産卵方法は5タイプほどあり、アベニーパファーは「ばらまき型」と呼ばれるスタイルになります。

ばらまき型とは

抱卵したメスの体にオスが寄り添ったあとメスが卵を産み落とす繁殖スタイルです。ばらまくといってもまき散らすわけではなく、アベニーパファーのメスのお腹からポロポロポロと卵がでます。産み落とす卵の数は1度に1個のときもあれば5個くらい連続で産み落とすこともあり様々です。1日に複数回に分けて水槽内のいろんなところで生んだりもします。

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アベニーパファーの繁殖難易度はどれくらい?

難易度:低

アベニーパファーは「ばらまき型」の産卵スタイルで、卵の孵化までの期間が短いため条件さえ満たせば繁殖させやすいタイプです。アベニーパファーの場合4日~7日で孵化します。孵化までの日数は水温によって異ります。

カップリングもベタのようにお見合いさせる必要もなく勝手にオスがメスを追いかけまわすようになりますし、産卵後も有精卵であれば9割以上孵化します。(我が家調べ)

また、孵化した稚魚の数に対して成長していく個体の数も多い方です。もちろん100%とはいかず孵化して個体の生命力の強さと自然淘汰の関係で虹の橋を渡る子もいます。

成長していく個体が多いと断言したのは、我が家でアベニーと混泳させているバンブルビーゴビー(バンブルビーフィッシュ)の稚魚に比べると圧倒的に孵化後の死亡率が低いためです。

SNSなどでもアベニーパファー飼育者さんの繁殖成功例は多くみられます。

アベニーパファー繁殖(産卵)の5つの条件紹介

さて、いよいよアベニーパファー繁殖(産卵)の条件とそれぞれのコツや我が家での経験などを紹介していきますね。条件だけを見ると「あたりまえじゃん!」と思うかもしれませんが、それぞれにコツやポイントがあります。詳細はこのあと解説しますので安心してくださいね。

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繁殖条件1:成熟したアベニーパファーのオスとメスがいる

アベニーパファーの繁殖を望むなら当たり前ですが同じ水槽の中にオスとメスがいる必要があります。オスメスの違いについてまずは紹介していきますね。

アベニーパファーのオスメスの見分け方

アベニーパファーの稚魚は生まれてからしばらくは全員メスの姿で過ごします。あるときオススイッチがオンになった子にオスの特徴が現れオスとなります。

オスの特徴(繁殖期前)

オスの特徴として最初に現れるのは目の横の線です。白のようなメタリックシルバーのようなラインが目の横に縦にできていればオスになります。


孵化してからどれくらいの期間でオスの特徴が出るかは個体差があります。我が家のアベニーベビーは現在孵化したてから孵化後8か月(体長約1.2cm)の子に男の子の印がでています。この子の場合早い方だと思います。目安として孵化後8か月~1年くらいでオスになる子はオスの印(目の横の線)がでると思っておくといいですね。
ちなみに、熱帯魚屋さん(アクアリウムショップ)などにいるアベニーパファーは体長1.2㎝くらいなら孵化後6~8か月くらいだと思います。(我が家の稚児サイズからの考察)
ちなみに、オスの特徴は繁殖行動をとるころに増えるのですが、それはまた後程お伝えしますね。もし、今すぐオスメスの違いについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ!

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メスの特徴(繁殖期前)

オスの特徴が出ていない子は全部メスだと思ってください。

アベニーパファーの繁殖期のサイン(見た目・動き)

アベニーパファーのオスとメスでは、メスの方が先に繁殖できる状態に成長します。メスとオス、それぞれ繁殖期の特徴を紹介しますね。

メスの繁殖期のサイン

アベニーパファーの成長はオスよりもメスの方が早く、メスが先に抱卵するようになります。目安としては孵化後9か月以降。(ショップにいるアベニーは大体孵化後7か月以降)抱卵するとお腹が膨らみます。抱卵したメスのお腹を見るとお腹の表面が卵の形でボコボコしているのがわかります。


ちなみにメスが抱卵しても同じ時期に繁殖行動をする成熟したオスがいない場合、メスはひとりで産卵するか、卵を栄養として体内で吸収します。
成熟したオスがいない時期に卵を外に出す、もしくは栄養として吸収するができないと「卵詰まり(過抱卵)」で虹の橋を渡ってしまうメスもいるのが辛いところです。(飼い主は何もしてあげられず無念。。)
なお、産卵期になるとメスが水槽を上下に泳ぎオスにアピールする動きをとります。(個体差あり)

オスの繁殖期のサイン

アベニーパファーのオスの繁殖行動にはいくつかステップがあります。
それぞれのステップを事細かに書いていると長くなるので、こちらの記事では概要をお伝えしますね。別記事で全ステップの詳細をお伝えしようと思います。
オスが繁殖するまでのステップの概要はこんな感じです!

STEP1:繁殖期のオス特有の動きをするようになる
どんな動きかと言いうと表現が難しいのですが、ロボットダンスのようなDJの手の動きのような進んでは止まりという不思議な泳ぎ方をし始めます。
STEP2:婚姻線が現れるようになる
STEP1と2は同時だったりもするのですが、口の下からしっぽにかかけてお腹に黒い線(婚姻線)が出てくるようになります。最初はすごくうっすらで、成熟すると濃く太くなっていきます。ちなみに、婚姻線は成熟したオスでも普段は色が薄くメスが抱卵し産卵時期になると濃くなります。
STEP3:メスの周りをチョロチョロしたり追いかけるようになる
STEP4:メスの産卵を促す行動をするようになる
メスのお腹のあたりにオスが口をすりよせ産卵を促します。
STEP5:産卵のまねごとをする
まねごととしたのはフィニッシュ(放精)していないオスがいるのでこのステップを組み込みました
STEP6:フィニッシュまでキメる!
メスが産卵する際にオスがしっかり体を震わせていたらそれが放精です。ここまでくると立派なオスアベニーですね。

オスの場合、男の子が女子になかなか話しかけられずにいるのを見ているようで結構もどかしくなります。「おい!そこでひるむなよ!」とか水槽の前で思わす口にしちゃいます。(笑)

アベニーパファーが成熟したオスとメスなのかの判断方法

成熟したオスメスと言うのはきちんと「孵化する有精卵を残せる」ということなのですが、これは産み落とされた卵をチェックするしかありません。
アベニーパファーの有精卵と無精卵のチェック方法は後ほど紹介します。

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繁殖条件2:アベニーパファーのカップルが成立して産卵する

アベニーパファーの産卵の主導権はメスにあり、気に入らないオスがあまりにしつこく近寄ってくると噛みつきます。繁殖期のオスにはよく歯形が見受けられます。なので、産卵期は水カビ病などに注意が必要な時期でもありますね。

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アベニーパファーの求愛方法

メスの場合

繁殖期のサインでもお伝えしましたが、産卵期になるとメスが水槽内を上下に泳ぎオスにアピールする動きをとります。(お腹がすいたときのエサくれダンスとは別物)
あとは、水槽内で産卵場所を念入りに物色しだします。メスが産卵の時に体を支える壁になるような場所をいろいろと探して回ります。例えば、岩と底砂との窪みや水槽の角、水草が密集している場所などをあれこれ見て回る様子がうかがえます。

オスの場合

オスは産卵場所を物色しているメスの周りでオス独特のロボットダンスみたいな動きをしてアピールします。他には泳ぐメスを追いかけながらメスのお腹に口をすり寄せる動きをして産卵を促します。この時、オスのお腹には黒いライン(婚姻線)がはっきり出ます。
また、この時期のオス同士は体を変形させて互いに威嚇しあいます。丸くてかわいいボディをぺちゃんこにして体を大きく見せてぶつかり合うような行動をとります。フグの威嚇と聞くと「ぷーっとまん丸に膨らむ姿」を思い浮かべるかもしれませんが、そうではないのです。


水槽内で繰り広げられる威嚇バトルはドラゴンボールのサイヤ人同士の戦いのように激しいです。(ドラゴンボール大好きな私)ちなみに、我が家ではいつも同じオス同士が威嚇バトルを繰り広げています。おそらく力関係が均衡していると威嚇バトルに発展するのだと推測しています。

オスの威嚇がどんなものか見たい方は、こちらの記事で変形の様子や実際のバトル動画を紹介していますので合わせてご覧ください。

動画付【繁殖期のオスの威嚇】え!?これが本当にアベニーパファー!?オス同士の威嚇では膨らまない!成熟したアベニーパファーのオスが繁殖期に他のオスを威嚇するときには「えっ!どちら様!?」と言いたくなるくらい体を変形させます。 フ...

アベニーパファーのオスメス比率

理想はメス多め。とはいっても既にお伝えしたようにアベニーパファーは最初はみんなメスで、その中からオスが登場します。なので、熱帯魚屋さん(アクアショップ)からお迎えした時点ではオスメスの比率が分からないのが現状です。
ただ、絶対にオスメスを判別してから飼育したい場合には、熱帯魚屋さん(アクアショップ)内で1年くらい成長した大きめの子を探すのがいいですね。
ただし、繁殖を目指すならオスメスの対格差がありすぎないことも重要です。
ちなみに、我が家の場合メス6匹オス9匹のうち、抱卵するメスが4匹、積極的に繁殖行動をとるオスが6匹の状態で2020年の8月には100匹以上の稚魚が誕生しました。4匹抱卵できるメスがいても産卵タイミングは異なるので、1匹のメスに6匹が群がる状態。オス同士で邪魔ばかりするので、初めの頃は繁殖できるかドキドキしていましたが、最終的には強いオス2~3匹がフィニッシュまでキメルかたちになっていました。

強いオスは、ほかのオスがすでにメスと産卵行動に至っていても、お構いなしにその上にかぶさり放精することもたびたびありました。しかも強いオスはメスがいなくても卵が産み落とされた場所を巡回して放精するような動きをしていてびっくりです。

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アベニーパファーのカップル成立の判断方法

主導権はメスにあり

アベニーパファーの場合メスが産卵の主導権を握り、メスが拒否(逃げる・噛みつく)をしなければそれはカップルとみなしてOKです。

カップルは飼育数によって生涯固定か自由主義かが変わる

アベニーパファーの飼育数によって生涯固定パートナーとなるか誰でもOK(固定していられない)になるかが違うようです。

我が家の場合、先ほどお伝えしたようにアベニー15匹のうち抱卵するメスが4匹、積極的に繁殖行動をとるオスが6匹の状態なので固定パートナーにはなりませんでした。固定とか言ってられないくらいオスが激しくメスをめぐって戦います。瞬間瞬間が男の勝負!(笑)

特定のオスだけを拒絶するメスもいる

我が家では、特定のメスが特定のオスを拒絶する行動が見受けられました。気に入らないオスがすりよろうものならメスは噛みつき撃退します。それでもオスはめげないので本能はすごいですね。

繁殖期は結構噛みつき傷が絶えないので、飼育水(水槽の水)をきれいにしておくこと、噛まれた傷から水カビ病になった場合の薬の準備も重要です。我が家では、水カビ病対策としてヒコサンZを使用しています。

【水カビ病治療】「大変!アベニーパファーの体に白い綿みたいなのが!」アベニーの水カビ病治薬と完治のコツ~薬の選び方・治療法・予防法を解説~気性が荒く噛みつき癖のあるアベニーパファーたち。噛まれた傷から病気になることもしばしば。今回は、白い綿みたいなカビが生えてしまう「水カビ...
よろしければあなたのおうちのアベニーちゃんたちがオスメス何匹で固定ペアになったかか、固定なしか教えてもらえると嬉しいです。このサイトのFacebookページからお気軽にご報告くださいませ。Fcebookページはこちらをクリック

アベニーパファーの産卵を促すコツ

アベニーパファーの産卵を誘発させるためには次のようなことをしてあげると良いです。

1.産卵しやすい場所(環境)をつくる

水槽内に産卵しやすい場所を作ってあげるのが最初のコツです。既にお伝えしていますが、アベニーパファーのメスが産卵場所を物色して決めます。メスが産卵場所として選ぶ基準は「産卵時に体を支えられる場所」です。

産卵時に体を支えられる場所とは
岩や流木、水槽の角、底砂の窪み、密集した水草など、メスが体の片方を密接させてもたれかかるれるような場所のこと。オスが放精する際にメスの体に自分の体をくっつけて小刻みに震えるのでメスには支えが必要なのだと考えられます。

もちろん飼い主がわざわざ産卵場所を作らなくてもアベニーパファーたちは産卵しますが、産卵を観察できる場所にあえて用意してあげるのがおすすめです。

ただ、こればかりはアベニーたちの好みによるので、飼い主としてはレイアウトを変えてはようすを観察するを繰り返すのみとなります。何事もトライ&エラーですね。

ちなみに、1匹のメスが選ぶ産卵スポットは1か所とは限らず水槽内で複数個所が選出されます。ですが、おもしろいことに複数のメスが産卵する人気スポットができたりもします。(我が家調べ)

我が家の水槽では↓下の画像の赤枠部分周辺が人気の産卵スポットでした。

赤枠のところの水草は「ウィローモス」です。ここに潜って生むこともありました。

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2.栄養をしっかり与える

ビタミン・ミネラルをしっかり与えることが産卵を促す2つめのコツです。口から食べるエサの栄養とエラから吸収する栄養の2つにアプローチします。エサには、ビタミン入りの赤虫を与えるのがおすすめ。エラからの吸収には、水槽内に栄養剤を入れます。

我が家では、エサはビタミン複合体が入っているキョーリンさんの「クリーン赤虫ミニキューブ」、栄養剤はミネラル類がオールインワンで入っているアクアシステムさんの「ミネラルバランス」を愛用しています。

アベニー
アベニー
赤虫うまうま―★

アベニー
アベニー
エラから吸収するミネラル類はワイらにとって大事やで!

飼育スタート時はビタミンの入っていない赤虫を与え、水槽に栄養剤も入れずに飼育しており、その頃は拒食や病気で虹の橋を渡るアベニーパファーが多くいました。ですが、ビタミンミネラルをしっかり与えてからは圧倒的に死亡率が下がりました。アベニーに長生きしてほしいと願うなら必須ですね!

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3.水替えをする

水替えした後は繁殖活動が活発になります。繁殖は子孫を残す行動なので、やはり水槽掃除ポンプなどを使ったりするとアベニーたちも危機感を感じるのだと思います。水替えの量はもちろん水槽の1/3~1/4を取り換えるのでOKです。

我が家では5月頃に底砂をまるっと取り換えるためにアベニーを別水槽に網で移し、セット完了後に本水槽に戻したときに繁殖行動が急増しました。かなり危機感を感じたのだと思います。水槽移動とかはわざとやらないでくださいね。

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アベニーパファーの産卵の様子

岩陰や水草の陰でアベニーのメスとオスたちがこそこそしいても産卵まで至らないこともしばしばあります。メスの物件探し中にオスが近寄っているだけなのか、しっかり産卵したのかの見分け方を紹介しますね。

メスの抱卵後、産卵が近い時の様子

オスがメスのお腹(しっぽに近い部分)を口ですりすりさするような動きをしているときは産卵間近です。

産卵場所探しではなく、しっかり産卵している場合(交尾あり)の様子

STEP1:メスが産卵場所を決める
岩や流木、底砂のくぼみなどで体を支える感じの体勢になる(じっとする)
STEP2:オスがメスに体を重ねる
STEP3:オスが体を小刻みに震わせる
STEP4:オスが離れる
オスの様子はちょっとボーっとする感じ
STEP5:メスがしばらくじっとしていたあと、ポンッ!っと勢いよく跳ねる
はねたときに卵がばらまかれるので即採取がおすすめ。1回で産卵される卵の数は目安1個~5個。

最後のSTEP5のポン!と勢いよくメスが跳ねるかはねないかが産卵したかしてないかのポイントですね。もちろん産卵場所によっては死角で見えませんが、水草などの陰からメスだけが勢いよく飛び出てきたのを見かけたら、そのあたりから採卵するのがおすすめです。

産卵後の食卵に注意点

アベニーパファーは親であっても産卵した卵を食べます。時にはほかのアベニーが産卵中に卵をねらってスタンバイするアベニーがいるくらい!我が家の水槽を見ていて感じたことはオスよりもメスの方が卵を狙ってます。オスは繁殖の方に必死だからかもですね。

アベニーパファーの産卵の時間帯

2020年の5月から8月の我が家の場合ですがだいたい14時から16時の間に活発に繁殖行動がみられました。
我が家ではだいたい朝の8時に小さめのライトをつけて朝ご飯をあげ、13時に全体のライトがつくように設定しているのですが、14時ころになるとオスたちが激しくメスを追いかけるようになり、だいたい16時くらいにはおとなしくなるというパターンがくりかえされていました。
なので、お仕事なので日中家にいない方はなかなか産卵シーンに立ち会えないかもしれません。
ただ、実際に産卵シーンが見れなくてもメスが抱卵しオスに結婚線がでているなら、水替え時に卵を探してみるのがおすすめです。採卵方法は後ほど解説します。

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繁殖条件3:アベニーパファーの卵を見つけて採取する(採卵)

アベニーパファーを繁殖させるには親アベニーに捕食されないよう、メイン水槽から卵をピックアップ(採取)しなければなりません。

そのためには卵の大きさや色を知って、採取のコツなども知っておく必要がります。
本記事で概要もお伝えしますが、長くなるので別記事で詳細を記載しています。

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アベニーパファーの卵のサイズと見た目

卵の大きさ

卵の大きさは直径1mmくらいです。

卵の色

有精卵の色は産卵直後は透明で中央に細胞が見受けられます。そして3日くらいたつと次第に赤茶色なっていきます。
無精卵の場合は、色が少し白濁りしていて時間が経つとカビが生えます。
有精卵と無精卵の見分け方は、100個以上卵をひろってみて見分けられるようになったことなので最初は有精卵か無精卵かの見極めは難しいと思ってください。見つけた卵はカビが生えない限り保管しておくのがおすすめです。

アベニーパファーの採取方法と必要な道具

卵の見つけ方(採卵方法)

基本的には底砂クリーナーで吸い上げた水の沈殿物の中から見つけ出します。あとは「これは産んだな!」と言うタイミングにすかさずスポイトでスポット周辺の底砂や水草の上の水を吸い上げで卵がないかチェックします。

既にお伝えしたように卵は透明で目視で見つけにくいので、バケツの底の水をスポイトで吸い上げ、ゼリーカップなどに入れて目を凝らして探し出すというとても根気のいる作業ですね。

慣れてくればすぐに見つけられますが、最初はなかなか見つけにくいかもしれません。採取はアベニーパファーへの愛があるからこそ頑張れる作業ですね!

採卵に必要な道具

採取に必要な道具は基本的には水替えに必要な道具になります。プラスして卵を保管する産卵箱ですね。産卵箱はすぐに用意できない場合、最初はゼリーカップやプラコップでもOKです。おすすめは産卵箱に小さいカップを洗濯ばさみで止めておくスタイルです。産卵箱で水温を管理でき、小さいカップだと卵の観察がしやすい!

採卵については見つけ方のコツやタイミング、用意する具体的な道具など詳しく↓こちらで紹介しています。

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繁殖条件4:アベニーパファーが孵化する

当たり前ですが、繁殖のために採卵しても孵化してくれなければかわいい赤ちゃんアベニーに会うことができません。孵化する絶対条件は有精卵であること。そこで、有精卵と無精卵の見分け方をお伝えします。

アベニーパファーの有精卵と無精卵の見分け方

有精卵の特徴

産卵直後の有精卵の特徴は2つ

1.透明度が高い
2.卵の中央に細胞が見える

産卵から日がたつごとに卵は次第に茶色くなります。


上の画像の①から⑤の順に色が濃くなっていきます。

無精卵の特徴

無精卵の場合少し白濁りした感じで中央の細胞が見えません。ただ、無精卵かもと思ってもいったん産卵箱へ移しましょう。本当に無精卵の場合、卵自体が白くなりカビが生えてきます。カビが生えたら即産卵箱からどかしましょう。放置しておくと他の有精卵までカビてしまいます。

有精卵にならない要因

我が家のアベニーパファーを観察してきて思うことは、オスが放精できていないかメス側にないか理由があるかのようです。我が家でもメスに1匹オスに1匹、繁殖がうまくいかない子がいます。我が家には抱卵するメスが4匹いて、繁殖がうまくいかないメスといつも繁殖がうまくいくオスが交尾しても無精卵になり、いつも繁殖がうまくいくメスに繁殖がうまくいかないオスの交尾だと有精卵にならない状況が起こっっています。

もしも、交尾をしているのに有精卵が採卵できない場合、ビタミン・ミネラルをしっかり与えていても状況が変わらないなら、個体の個性かもしれません。どうしても繁殖したい場合新しくアベニーパファーをお迎えしてみましょう。

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孵化直後のアベニーパファーの稚魚

孵化したての稚魚は上から見ると丸に尻尾があるだけです。しかもほとんど動きません。初めての稚魚だと死んじゃったのかとドキドキするほど動きません。個体によってはピンセットでツンツンしても動きません。万が一、稚魚が虹の橋を渡ってしまったときには白いカビが生えてくるのでそうなるまでは生きているので見守りましょう。


生まれたての稚魚を横から見るとお腹に栄養の袋(卵のう)があり、しばらくすると上の画像の「成長した稚魚」のようになります。稚魚が成長のともに見た目が変わる様子はまた別の記事で紹介しますね。

繁殖条件5:稚魚がすくすく成長していく

稚魚が成長してやっと繁殖の成功です!孵化して1週間くらいはアベニーパファーの稚魚は生きてるのか謎なくらい動きません。初めて稚魚を育てるときにはいろいろな疑問や不安が起こるので、孵化したあとの手順やコツはこちらの記事で詳しく紹介しています。

画像付き【稚魚の育て方】アベニーパファーの卵から孵化・孵化から7か月目までの飼育方法を紹介(見た目の変化や注意点・エサの種類やあげるタイミングなど)初めてアベニーパファーの卵を見つけたらコレから何をどうしたらいいのか分からず戸惑いますよね! 私も初めて卵を採取したあと、どうやっ...

以上が、アベニーパファーの繁殖の条件でした。
それでは、たくさんのアベニーパファーベビーに会えることをお祈りしています!
素敵なコフグライフを!