バンブルビーフィッシュ(バンブルビーゴビー)が産卵したのであれば、ぜひとも孵化させて可愛い稚魚たちを育てたいですよね!
今回の記事ではバンブルビーフィッシュ(バンブルビーゴビー)の産卵後から孵化するまでにやること・ポイント・注意点を紹介します!
現在、我が家では5匹のバンブルビー2世たちがすくすく成長しており、この記事を書いている本日も新しい稚魚が今日か明日には孵化しそうです。
既に別の記事で求愛・繁殖行動から産卵までの詳細はお伝えしているので今回は「産卵後からのこと」だけになります。(求愛・繁殖行動から産卵まで知りたい方はこちら)
なお、我が家では本来「汽水飼育」のバンブルビーたちをアベニーパファー水槽で「淡水飼育」しています。(フレッシュウォータ・バンブルビーフィッシュではない子を育てています。詳しくはこちら)
孵化までの段取りは汽水でも淡水でも変わらないのでどちらの飼育の方も参考にしていただければと思います。
先に知っておきたい注意点
1.ストレス厳禁!

バンブルビーフィッシュ(バンブルビーゴビー)は、産卵後オスが孵化まで卵を守ります。この時にオスにストレスがかかると卵を食べてしまいます。
なので、サテライト(産卵箱)に移すタイミングとサテライト内の環境がポイントです。
我が家の場合、産卵箱の周りを人が通る、産卵箱に当たってぶつかって水が揺れるなどではオスが卵を食べてしまったことはありません。重要なのは彼らが住む場所の見た目の違いです。
後ほど詳しく記載します。
2.オスによってはネグレクト

残念なことにオスがしっかり卵のお世話をしないことがあります。我が家には2匹オスがいて、片方のオスは産卵後に卵のお世話を怠ります。
本来であればヒレをパタパタさせて卵をかカビさせないようにするのですが、ネグレクトなオスはただ卵のそばにいるだけ。。卵がかカビしまうと土管からゴミとして排除します。
ひどい時は、卵のそばにもいないで、サテライト(産卵箱)内をフラフラしています。。
↓こちらが卵がカビてオスによって土管から吐き出されたもの。

↑この画像の時は100個近い卵が全滅しました。悲しい!
3.気になるからといって光を当てて覗きすぎない!

はじめての産卵を経験すると「土管の中はどうなってるの?」と気になるものです。私も最初の頃は毎日のように覗いていました。
ただ、数十回と孵化を経験する中、光を当てすぎると孵化が早まり、体が小さい稚魚が生まれやすく、すぐに天に召されることが分かってきました。(我が家調べ)
今回、画像付きで土管の中の卵の様子も紹介するので、光を当てて中を覗くのは最低限の回数にしましょう!
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産卵から孵化までの日数
産卵から孵化までの日数は4日~7日です。
注意点で書いたようにライトで中をよく覗いていた時は4日で孵化し、ライトをあてなくなってからは6日か7日で孵化することが増えました。最近は6日目に生まれることが多いですね。

産卵後から孵化までの段取り
STEP1)卵に稚魚の目が確認できるまではメイン水槽でそのまま飼育
注意でお伝えしたようにオスにストレスがかかると卵を食べてしまいます。なので、初めはメイン水槽でそのまま飼育します。産卵箱(サテライト)に移すタイミングは、卵に稚魚の目が確認できたときです。
稚魚の目の確認方法は最後に画像付きで詳しく書きますね。
なお、同じ水槽に他の魚がいると卵を守ってる期間のオスが他の魚を攻撃します。ですが、よほどのことがなければ隠れ家の位置を水槽内で変更するなどせずにそのまま放置でOKです。飼い主としてはハラハラしますが、水槽内は小さな自然界。彼らのルールに任せます。
サテライト(産卵箱)が家にない場合にはすぐに準備しましょう。バンブルビーフィッシュ(バンブルビーゴビー)用におすすめサテライトはスドーさんの「外掛け式サテライト(1.2L)」です。
なぜ、このサテライト(産卵箱)が良いのかは後ほど詳しく解説しますね。
STEP2)稚魚の目が確認できたらサテライト(産卵箱)に移動
産卵から4日目以降は稚魚の目があるかチェックします。
1日に1回程度土管に光を当てて中を覗いてみましょう。最初は真っ白だった卵が透明に近づいていき、光を当てるとキラキラと光る小さな点が確認できるようになります。それが稚魚の目です。
(↑この画像だけでは分かりにくいので、目の解説は最後の章で!)
稚魚の目が確認でいたら産卵した土管(隠れ家)とオスごとサテライト(産卵箱)に移します。
サテライト(産卵箱)への移動ポイント
・卵だけ分離させない(隠れ家からはがしとらない)
・オスも一緒に移動させる
・サテライト内はメイン水槽内の水(飼育水)を入れる
・サテライトには必ずメイン水槽と同じ底砂を敷く
メイン水槽で底砂を引いていた場合、産卵箱(サテライト)の底に何も入れないとオスがびっくりしてずっと産卵箱(サテライト)の中をずっとパトロールして卵の世話をしなくなる時があります。
もちろん、もともとメイン水槽がベアタンク(底砂無し)ならわざわざ入れる必要はありません。
ちなみに、我が家では「底砂無し」と「底砂あり」で何度かオスの反応の違いを試した結果、メイン水槽と同じ底砂を敷いているとパトロール時間が短くすぐに卵の世話に戻ることが分かりました。
オスをメイン水槽から移動させる際は、我が家ではオスが入った土管ごとささっと持ち上げ産卵箱(サテライト)に入れます。(土管の中に水が入ってる状態)
産卵箱(サテライト)には水温計とミニヒーターも入れましょう。おすすめはこちらです。
なお、我が家ではバンブルビーの産卵場所が、産卵箱(サテライト)に入らない所だった場合、あきらめることにしています。自然の摂理にお任せし、次回の産卵を待ちます(バンブルビーたちは3~4週間おきに産卵するので)
孵化するまでオスは餌を食べないのでこれを入れる!
卵を守っている間のオスは基本的には餌を食べません。本来熱帯魚は1週間くらいは食事をしなくても耐えられるみたいです。
ただ、熱帯魚はエラからも栄養を吸収するので飼育水には栄養剤を入れておきましょう。
サテライトに移すときにはメイン水槽の飼育水をそのまま入れるので、メイン水槽にしっかり栄養剤を入れていれば問題なしです。
ちなみに、我が家で愛用している栄養剤はアクアシステムさんの「ミネラルバランス」です。
STEP3)オスのパトロールを見守る
サテライト(産卵箱)に移して10~30分するとオスが異変に気づいてパトロールしだしますが、特に気にせずにいましょう。

万が一、環境の変化でオスが育児放棄してしまったらその時はそういう運命だと素直に受け入れて、変に「もっとできることがあったのではないかと」自分を責めずにいましょう。
STEP4)孵化が始まったらすぐにブラインシュリンプを沸かす
孵化した稚魚は早ければ生まれた翌日(孵化後24時間くらいあと)からブラインシュリンプを食べるのでブラインシュリンプを準備します。
稚魚たちの生存率をあげるには、とにかく毎日お腹いっぱいブラインシュリンプを食べさせることです。バンブルビーの稚魚が天に召される理由は飢餓なのでブラインシュリンプを沸かせる量が重要です。
なお、ブラインシュリンプは卵から沸かす生餌を使います。冷凍は基本的に食べてくれません。。
ブラインシュリンプっていったい何?沸かすって何?と言う方は↓こちらの記事をご覧ください。


ちなみに我が家でリピート購入しているのはテトラさんの「ブラインシュリンプエッグス(20㏄)です。もっと量が多いものも売っていますが、我が家での消費量としてはこれをリピートする方がいい感じなので、割高かもですがこちらを選んでいます。
孵化にかかる時間
孵化はだいたい速めに生まれる子が1~3匹くらい出てきて、その後しばらくしてから続々と生まれることが多いです。1匹しか見当たらなくても焦らず24時間待ちましょう!
1回の産卵でほぼ全部の卵が孵化し、約100~200匹の稚魚たちが水槽内をぴょこぴょこ泳ぎまわります。
全部の孵化が終わるとオスは外に出てきます。
STEP5)オスをメイン水槽に戻す
稚魚が誕生してしまえばオスの役割は終わりです。
全部の卵の孵化するとオスは隠れ家の中にある卵の殻を掃除して外に出てきします。その後は隠れ家の外でうろうろしています。

稚魚が生まれてオスが外に出ていたら孵化終了のサインですね。
念のため隠れ家にライトをあってて残りの卵がないか確認してから、オスだけをメイン水槽に戻します。※次のSTEP6を先にしてもOK。時間がとれるならSTEP6をやってからの方が楽です。
オスは長ければ7日間もエサを食べてないので、我が家では早々に戻しています。
ちなみに、産卵直後にオスが稚魚を食べることはないのであせらずでOKです。
(孵化完了後1日以上一緒にしたことがないのでその後の様子は不明ですが。。)
オスをすくいあげる方法
オスをサテライト(産卵箱)からすくい上げる方法ですが、網を使うと稚魚が網に張りつき、一大事なので次の方法をとります。
STEP1:オスが隠れ家の中に入ったタイミングを狙って、隠れ家ごとすくいあげる
(もしくは隠れ家でオスをすくう)
STEP2:別の容器に水とオスを出し、稚魚がいないか確認後オスだけをメイン水槽に戻す

もしかしたら「オスをそのままメイン水槽に入れて大丈夫?水合わせいらないの?」と思うかもしれませんね。もともとメイン水槽の飼育水をサテライト(飼育箱)に入れていますし、温度差もそこまでないので我が家ではそのまま入れています。
心配な方はしっかり水合わせして戻してあげてください。
約1週間お疲れさまでした!ビーパパ、メイン水槽にご帰還です。
STEP6)稚魚の収集
サテライトの中で生まれた稚魚たちを底砂のない容器に移します。
※この段取りだけはバンブルビーの稚魚を淡水飼育する場合のみの対応かもしれまません。
最初は500mlくらいのプラカップに集め、その後飼育用に小さなゼリーカップなどに入れるが、楽チンです。
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最初は500~600mlくらいの プラカップに集める |
その後、飼育用に小さなカップに移し、 これをサテライトに洗濯ばさみで固定 |
いつもいく100円ショップのゼリーカップが店頭からなくなったので右側の容器を今日から使ってます。
底砂のない容器に移す理由
底砂のない容器に移す理由は、バンブルビーゴビーの稚魚を淡水飼育する場合、かなりの割合の稚魚が4日以内に天に召されてしまうからです。(本来汽水でないと育たないと言われているくらいなので)
で、天に召された稚魚はカビが生えて水を汚す原因になってしまいます。
しかも、サテライトに底砂を敷いていると稚魚が小さな砂と砂の間に隠れてしまって、カビるまで天に召されたことに気づかなかったりするので、孵化したその日か翌日には透明なカップなどに拾い集めます。

ちなみに、底砂を引いていない別の産卵箱に集めてもいいのですが、淡水飼育の場合、結局のところ孵化4日経過後に7匹くらいしか生き残らないので、我が家ではカップに集めて、サテライトに洗濯ばさみで固定しています。(我が家では魔の4日目と呼んでいます)
↑青文字部分訂正します。とにかくブラインシュリンプでお腹いっぱいにできればかなり生存率がUPします。小さなカップでなく、小さめの産卵箱(サテライト)に入れるのでもOKです。約20回目の飼育で初めて、ブラインシュリンプは翌日からの餌の量で生存率が変わることが判明しました。

それに、稚魚育成中に大人バンブルビーたちが次の産卵をはじめるので、1つのサテライト(産卵箱)に卵を産んだ土管とオス、ゼリーカップの稚魚を入れて飼育できるので、管理が楽なのです。1年間色々試してこのスタイルに落ち着きました。
上の画像はカップの中で稚魚飼育中に新たな産卵があり、土管の中でバンブルビーのパパが絶賛卵守り中です。
↑こいらは左が孵化後24日目のベビー、右が羽化した手のベビー。1個のサテライトにヒーターと水温計を入れて、2つのカップを洗濯ばさみで止めています。
おそらく3週間後には、産卵された土管とオスがこのサテライト内に置かれることでしょう。
このスタイルがとても便利なため、サテライト(産卵箱)はスドーさんの「外掛け式サテライト(1.2L)」をおすすめしてきたのです。
稚魚の集め方
稚魚集めは容赦なくスポイトでガンガン吸い取ってカップに入れます。
何の変哲もないプラカップを準備し、サテライト内の稚魚をスポイトでガンガン吸い上げて移動させます。
我が家で愛用しているスポイトはGEXさんの「おそうじラクラク クリーナースポイト ロング」です。エサやり、掃除といろんな場面で活用しています。
4分くらい吸い上げたところで、いつも手が痛くなるので少し休憩しながら何度かに分けて拾い上げています。

こんな感じでガンガン入れます。最初の頃は稚魚が心配!とか思ってましたが、毎月生まれる上に、我が家ではアベニーパファーの赤ちゃんもガンガンうまれるので、サクサクこなすことの方が重要になっています。
どんなに丁寧にやっても、一定数は自然淘汰されてしまうので割り切っています。
もし、オスをまだ移動させてないときには、サテライト(産卵箱)内の水の量に注意してください。カップの方に入れた水を稚魚を含めないように吸い出して、サテライトに戻します。
孵化したてのバンブルビーたちは、サテライト(産卵箱)の壁面と底砂の間に隠れたりするので、稚魚の姿が見えなくてもフチと底砂のあたりを吸ってみると、吸い上げられてきます。
最後の方は、スポイトの水圧で底砂を舞い上げ、稚魚が隠れてないかチェックします。
それでも逃げ隠れるつわものもいるので、サテライト内の水は捨てずにそのままにします。
時々、ぴょこぴょこと泳いでるのでそのタイミングで捕まえましょう!
さて、大きめのカップで稚魚の回収が終了したら、飼育用の小さいカップに移してサテライトに洗濯ばさみで止めて完了です。
右が生まれたての稚魚入りカップです。こんなにたくさんいたら酸素とか大丈夫なの?と心配な方は先ほど収集に使った大きいカップに入れたままメイン水槽に洗濯ばさみで止めるのもOKです。もちろん個別に産卵箱を用意してもOKです。

小さなカップの中は↑このように超満員ですが、先ほどお伝えしたように淡水飼育だと4日目のラインを越えられるのが7匹くらいなので、我が家ではこれで貫いています。
もし、窮屈さが心配な用なら大きめのカップのままか、別の産卵箱に入れてあげてください。
我が家では繰り返される産卵で、水槽周りのサテライト数が大変な量になるのと、ヒーターでいくつも電源を使えないのでこの方法に行き着いただけなので!
↑先ほどと同様に青文字部分訂正します。とにかくブラインシュリンプでお腹いっぱいにできればかなり生存率がUPします。小さなカップでなく、小さめの産卵箱(サテライト)に入れるのでもOKです。約20回目の飼育で初めて、ブラインシュリンプは翌日からの餌の量で生存率が変わることが判明しました。
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卵に見える稚魚の目の確認方法
産卵から4日目以降は1日に1回程度土管に光を当てて中の卵に稚魚の目が確認できるかチェックします。最初は白濁色の白だった卵が透明に近づいていき、光を当てるとキラキラと光る小さな点が確認できます。

写真だとちょっとわかりにくいかもですが↑上の画像が稚魚の目が分かる卵。
↑こちらは稚魚の目のない白い卵(ぼやけてますが色の雰囲気を見てください)
↑卵が透明に近づき、目が出てきた状態。先ほどと違い分かりますか?
稚魚の目に関しては実際にご自身の水槽で見てもらうのが一番です。産卵初日を確認しておけば色の違いが分かるので繁殖行動後はしっかり観察してあげてくださいね。
私は忙しいと日数忘れてしまうのでスマホにメモしています。
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終わりに
バンブルビーフィッシュ(バンブルビーゴビー)の産卵から孵化までの段取りやポイントなどご理解いただけたでしょうか。
生き物なのでここで紹介した通りにならないことももちろんあります。
小さな命を失うのは辛いですが、トライ&エラーでお付き合いしていきましょう!
バンブルビーフィッシュ(ゴビー)の稚魚を淡水飼育する極意を↓こちらの記事で紹介しているのでご覧ください。

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