熱帯魚用の産卵箱(サテライト、隔離ケース)をネットで検索すると40種類くらい出てくるのでアクアリウムを始めたばかりだと違いが全然判りませんよね。
産卵箱(サテライト、隔離ケース)が欲しいけど「いったいどれがいいの?」「いっぱいあって違いが全然分からない!」「誰か詳しく解説して!」と心の中で叫ぶのは、アクアリウム初心者さんのあるあるだと思います。
私も最初は全く分からなくて商品を実際に使いながら違いを理解していきました。
なので、買ったはいいけど使わなくなったものもある状態です。
これから新たに産卵箱を購入するあなたには私のように時間とお金をムダにして欲しくないとので「選び方マニュアル」を書いてみました!
あなたのお役に立てたら幸いです。
産卵箱(サテライト、隔離ケース)の違いを見極める3つのポイント
まず最初に産卵箱(サテライト、隔離ケース)の違いを見極める3つのポイントを整理しましょう!
ポイント1:水槽の内と外のどちらかで使うタイプか
1番のポイントは水槽の内側で使うのか水槽の外側で使うのかになります。
内側を使うタイプを「内掛け式」外側で使うタイプを「外掛け式」と呼んだりします。
内と外の違いからタイプを分けると次の3つに分かれます。
水槽の内と外 | タイプ | 仕様の違い |
水槽の中に 入れて使う |
1.内掛け式 | 吸盤(キスゴム)ではり付ける |
金属のフレームを折り曲げて水槽のフチにかける | ||
水槽内に浮かせる | ||
水槽の外で使う | 2.外掛け式 | 水槽のフチに引っ掛ける |
3.独立ケース | 水槽とは別の場所で使う |
独立ケースは↓このようなタイプです。
ポイント2:素材の違い
次に素材がソフトかハードかに分かれます。
タイプ | ケースの素材 |
1.ハード | プラスチック |
2.ソフト | 柔らかいメッシュ |
柔らかいメッシュは↓こういうタイプです。この商品はメッシュの内側にプラスチックの産卵ケースを入れる2重構造ですね。
ポイント3:構造の違い
最後に箱の中の仕切りや産卵用のV字型セパレーターがあるかの違いがあります。
タイプ | 用途 |
1.仕切板 | ケース内分割が可能 (仕切板もメッシュタイプとプラに穴が開いているタイプがあり、穴のサイズもさまざま) |
2.V字型セパレーター | V字型のセパレーターの上に親その下に卵や稚魚が集まる仕組み |
V字型セパレーター付きなのは↓のようタイプです。中央にV字の仕切りが見えますよね?
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隔離ケース・産卵箱(サテライト)選びで考えたいこと3STEP!
STEP1:まずは使用目的を明確に!
産卵箱(サテライト、隔離ケース)を購入するときには、まず使用目的を明確にしましょう。
大きく分けると使用目的は次の6つがあります。
- 病気になった熱帯魚の隔離
- 新しくお迎えした熱帯魚のトリートメント
- 卵や稚魚を生む親熱帯魚の隔離
- 卵や稚魚を育てる
- 元気だけどいじめっ子の隔離・いじめられっ子の隔離
- 熱帯魚のお見合い
STEP2:使用目的から必要な条件を決めて行く
「1.病気になった熱帯魚の隔離」「2.新しくお迎えした熱帯魚のトリートメント」なら
産卵箱(サテライト、隔離ケース)の使用目的が「1.病気になった熱帯魚の隔離」「2.新しくお迎えした熱帯魚のトリートメント」なら、メインの水槽と水を共有することはできませんよね。
なので水槽の外で使う「外掛け」「独立ケース」タイプのサテライトが必要になります。
「2.卵や稚魚を生む親熱帯魚の隔離」なら
産卵箱(サテライト、隔離ケース)の使用目的が「2.卵や稚魚を生む親熱帯魚の隔離」なら、水槽の外でも内でもどちらでもよく、V字型セパレーターがついているかがポイントになります。
とはいえ、親が卵や稚魚を食べないのであればV字型セパレーターは不要になります。
自分が飼育している熱帯魚の特性をよく知っておく必要がありますね。
我が家で毎月産卵している黒と黄色の縞々が可愛いミニハゼ「バンブルビーフィッシュ(バンブルビーゴビー)」はオスが孵化までお世話をしますが、生まれた稚魚を食べません。
話を戻して、V字型セパレータの有無が決められればとは外掛けか内掛けかを考えます。
それぞれのメリットデメリットはこんな感じです。
外掛け | メリット | ・外にかけるので水槽内のスペースが狭くならない ・稚魚がどんなサイズでも外に逃げない |
デメリット | ・時期や環境によっては小さいヒーターを入れる必要がある | |
内掛け | メリット | ・水槽内のスペースが狭くなる ・稚魚のサイズによっては外に逃げる |
デメリット | ・水温はきにしないでOK |
生まれてくる稚魚のサイズが小さいのであれば、出入り口のない外掛けタイプを選ぶ必要があります。
「4.卵や稚魚を育てる」なら
産卵箱(サテライト、隔離ケース)の使用目的が「4.卵や稚魚を育てる」なら仕切板で分割できることが重要になります。
もしくは、水槽の中に小さなネットタイプを沢山浮かべる必要がありますね。
↓このようなタイプ
稚魚の飼育の場合、産卵や孵化が1回だけと言うことはないので発育状況が違う稚魚が同時に何匹もいることになります。稚魚でもある程度の大きさになると生まれたての稚魚を食べてしまうので、部屋を分ける必要があります。
この場合仕切り版の穴の大きさがポイントになります。稚魚がすり抜けて他の部屋に行ってしま手は意味がないので、稚魚飼育のためにはメッシュタイプの仕切板がついてる製品を選びましょう!
我が家ではスドーさんのサテライトスリムがメッシュの仕切板なので愛用しています。
「5.元気だけどいじめっ子の隔離・いじめられっ子の隔離」なら
産卵箱(サテライト、隔離ケース)の使用目的が「5.元気だけどいじめっ子の隔離・いじめられっ子の隔離」なら、病気で中れば外掛けでも内掛けでもどちらでもOKで何匹入れるかで仕切板ありかなしを考えればいいだけですね。
「6.熱帯魚のお見合い」なら
産卵箱(サテライト、隔離ケース)の使用目的が「6.熱帯魚のお見合い」と聞いて、何それ!?と思ったかもしれませんね。
闘魚のベタはオスとメスをお見合いさせるんです。この場合、オスがいる水槽内に召す1匹が入る製品を選んであげればOKですね。
STEP3:予算やスペースなどを考えて商品を決める
STEP1と2が考えられれば、あとは予算や自分の水槽スペースなどを考えて実際に商品を選べばOKですね。
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隔離ケース・産卵箱の7メーカー27種一覧
産卵箱(サテライト、隔離ケース)を7メーカー27種でまとめた記事を用意しているのでぜひ活用してくださいませ。
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我が家の産卵箱事情
我が家にはスドーさんの外掛け式産卵箱が6個あります。
アベニーパファーの稚魚飼育用には「サテライト スリムM」をバンブルビーフィッシュ(バンブルビーゴビー)の稚魚飼育には「サテライト スリムS」と「サテライト(1.2L)」を使っています。
同じタイプを2個そろえてコケだらけになてしまったときには入れ替えて使っています。
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終わりに
産卵箱(サテライト、隔離ケース)に関する「どれが良いのか全然分からない!」はすっきり解消したでしょうか?
なかなか初心者視点で詳しく書いた記事はないので、あなたのお役に立っていれば嬉しいです。
では、素敵なアクアリウムライフを!
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