熱帯魚が死んでしまったときに1番最初に思いつく処理方法は「土に埋める」だと思います。ですが「外来種」であり「自然界とは異なる水槽」という特殊な環境で飼育されたアベニーパファーや熱帯魚を安易に土に埋めてしまうのはとても危険。
ということで、今回は生き物を飼育する限り必ず訪れるお別れのお作法(手順)について紹介していきます。
法律を知らずに罰せられた!なんてトラブルがないよう事前に知っておくことが大切です。
本記事はアベニーパファー飼育者向けに書いてていますが、その他の熱帯魚にも共通する内容になります。ぜひ、熱帯魚を飼育している方(これからする方)、今まさに熱帯魚とのお別れを迎えてしまった方も是非お読みください。
1番最適な処理方法はコレ
この記事を読もうと思ってくれた方は「亡骸をどう処理するか」ということが1番知りたいことなはず。ということで、最初に処理方法をお伝えします。
アベニーパファー(熱帯魚)が死んでしまったら「生ごみとして燃えるゴミに出す」が最も適切と言えます。
「大切なアベニーをゴミ扱いにするなんてできない!」と思うかもしれませんが、日本の法律や環境(生態系)を考えるとこの方法が一番なのです。
「ゴミ」ととらえると辛くなりますが「火葬」ととらえてみましょう。
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お別れの手順
▲亡くなったアベニーパファーを送る儀式でもをしているかのような3匹のバンブルビーゴビーたち
STEP1:水槽から亡骸を早急にすくいあげる
死んでしまったアベニーパファーを見つけたらすぐに水槽からすくいあげましょう。
アベニーパファー水槽は水温25度以上と温かく、放置するとカビが生えたり水質が悪化したりと他のアベニーやタンクメイトたちの健康を脅かす原因になります。
大切なアベニーの死は受け入れがたく向き合いたくない事実ですよね。ですが、元気な子たちを守るためにもショックと悲しみをグッとこらえて素早く処理をする必要があるのです。
水槽のレイアウトや各個体の性格によっては見つけにくいところで亡くなることもあります。日ごろから点呼日を作るなどみんなを観察しておくことが重要です。隠れ家の下(中)や水草の茂みなどもチェックしておきましょう。
アベニーパファーと一緒にエビを飼っている場合、岩をどけると亡骸が出てくることもあるので定期的なチェックが水質を悪化させないポイントです。
STE2:お別れタイムをとる(観察と感謝)
病気や体調不良の末に亡くなるケースがほとんどだと思いますが、突然亡くなることもあります。そんな時には水槽からすくいあげた子を観察しておくことも重要です。
もしも観察して今まで気づかなかった病気の原因を見つけたら水槽のメンテナンスが必要です。悲しみをこらえながら冷静に観察しましょう。
後日アクアショップなどで亡くなった原因を聞いてみるのも今後の対策として重要なので写真を撮っておくのもよいでしょう。
さて、飼い主としての気持ちの整理をすることも大切です。可愛いアベニーとの思い出に想いを馳せながら、亡くなってしまったことよりも一緒に過ごせた日々にフォーカスして、感謝の気持ちを伝えましょう。
STEP3:亡骸を処理する
最初にお伝えした通り「生ゴミとして燃えるゴミにだす」が最適です。
ティッシュペーパーやキッチンタオルでやさしく包んでビニール袋に入れて生ごみとして燃えるゴミとしてだしましょう。
「ゴミ」ととらえると辛くなりますが「火葬」ととらえれば気持ちも楽になりますよ。我が家ではいつも「火葬」と呼んでいます。
アベニーパファーのような小型の熱帯魚なら生ごみとして扱えますが、大型熱帯魚の場合、お住まいの地域の自治体に相談するのがおすすめです。最近はペット専用の葬儀業者の中には熱帯魚の葬儀も請け負っているところがあるので大型種の場合、専門業者に依頼するのも一つの方法です。人によっては専門業者に依頼して燻製にして手元に残す人もいるそうです。
STEP4:水槽の他の魚たちを観察し適切なメンテをする
亡くなってしまった子だけに気持ちを奪われていてはいけません。水槽の他の子に病気がうつってないか、弱った子がいなかを観察しましょう。
様子がおかしい子は、素早く状態に合わせた適切な対処をしてあげることが大切です。
また、亡くなった子が他の魚に移る病気が原因で死んでしまったのなら早急に水槽をリセットする必要があります。
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やってはいけない処理方法とその理由
アベニーパファーは1.5~3cmととても小さいので影響は少ないと考えてしまうかもしれませんが、それでも熱帯魚飼育者(アクアリスト)としてやってはいないことを知って適切な行動をとることは重要です。
ダメな処理1:土に埋める
土に埋めるのがダメな理由は「生態系が崩れてしまう」「違法になる」「他の動物に病気がうつる」の3つです。
生態系が崩れてしまうとは?
生態系が崩れてしまうというのは、外来種や水槽で飼育した熱帯魚は日本にいない病原菌や寄生虫、微生物を保有している可能性があり、埋葬した土にそれらが混じってしまうと生態系が崩れるおそれがあるのでダメな処理になります。
自宅の家庭菜園や観葉植物用のプランターや鉢植えに埋める方もいますが「肥料になる」とは限りらず植物を枯らしてしまうこともあります。また、いつかプランターや鉢植えの土を捨てることもあるのでやはり生態系を崩す可能性からは逃れられないといえます。
違法になるとは?
他人の敷地や山に埋めてしまうと不法投棄で罰せられることがあります。公園などの公有地も違法なります。
大切なアベニー(熱帯魚)のために良かれと思ってしたことがトラブルを招いては意味がないですよね。土に埋めないことが重要です。
他の動物に病気がうつる
土に埋めた場合、猫や他の動物が掘り返してしまう可能性があります。最悪の場合、その魚を食べて感染症(エロモナス)などが移り他の動物が死んでしまうこともあります。
2次被害を出さないためにも土に埋めないことが重要です。
ダメな処理2:川や海などに流す
よく飼えなくなった熱帯魚を川や海に放して生態系が崩れてトラブルが起こっていることが取り上げられますが、亡くなっている熱帯魚も絶対にNGです。
海や川であっても亡骸を捨てることは不法投棄で罰せられることことがあります。
また、土に埋めるのがダメなのと同様に生態系を崩すリスクがあるのでNGなのです。
グレーな処理:トイレに流す
「水葬」としてトイレに流す方法を取る方もいるようです。
トイレに流した場合、最終的には下水処理場にたどり着き適切に処理されますが、これはなかなかグレーゾーンな処理方法といえるので、やはり「生ごみとして燃えるゴミに出す」が最適ですね。
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お別れ後のメンタルケア
大切な家族でもあるアベニーパファー(熱帯魚)に思い入れが強ければ強いほど、亡くなってしまったショックは大きいですよね。
私も立て続けにアベニーが亡くなった時はかなりショックで夢でうなされたことがありました。その時メンタルを立て直した時の話をこちらに乗せているので合わせて読んでみてください。
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終わりに 日ごろからやっておきたいこと
生き物を飼育していれば必ずお別れはやってきます。ですが、寿命前に病気で亡くなってしまうのは、できれば避けたいですよね。
日ごろからアベニーたちの健康を保つために、水替えをして水質を保つだけでなく、ビタミンが取れる餌をあげたり、エラから吸収できる栄養剤を飼育水にいれたりして、アベニーたちの免疫力をアップさせておくことも大切です。
カルキ抜きした水だけでは、アベニーたちがケガや病気に打ち勝つボディになるには難しいので、しっかり水作りと健康によいエサやりを徹底してあげましょう。
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