「水槽用のヒーターっていったい何をポイントに選べばいいの?」「カタカナ用語が多くてヒーターの違いやポイントが分からない」「ヒーターとサーモスタットって何が違うの?!」そんなお悩みをお持ちのアクアリウム初心者のみなさま、その気持ちよく分かります!
私も世界最小の淡水フグであるアベニーパファーの飼育を決意し、基本アイテムを買い揃えようとしたときに水槽用ヒーターの違いが全く分からず「なんじゃこりゃ~!誰か分かりやすく説明してくれぇ~!!」となりました。
さて、今回はそんなヒーターの森で迷子になりそうなアクアリウム初心者の方に向けて水槽用ヒーターの基礎知識(違いと選び方)について徹底解説してきたいと思います。
この記事さえ読めば、しっかりご自身でヒータ選びがしてもらえるようにしっかり丁寧に解説していきますね。
基礎知識1:水槽用のヒーターは消耗品である
アクアリウム初心者がまず最初に抑えておきたいことは、水槽用ヒーターは「消耗品」であるということです。
1回買えばずっと使えるイメージを持ってしまいがちですが、水槽用ヒーターは1~2年で交換(買い替え)が推奨されているアイテムなのです。
と言っても、販売されている水槽用ヒーターの全てが1~2年で使えなくなる(壊れる)わけではありません。
メーカーにより1~2年で交換(買い替え)を推奨されてはいますが、自己責任で完全に壊れるまで使用することも可能です。
ただ、ヒーターが壊れてしまうと低水温や沸騰などで大切な熱帯魚たちが全滅する恐れがあるので、お魚たちのためにも「壊れる前に交換しましょうね」ということなのです。
家に帰ってみたら水槽内のお魚が全滅なんて悲しすぎますよね。我が家のアベニーがそんなことになったらショックで寝込みます!
【1~2度の変化も熱帯魚にとっては負担】
私たちも気温が数度違うだけで体調を崩すことがあるように、熱帯魚たちにとって水温が変わることは体調を崩す原因になります。体の小さな熱帯魚は1~2度も大きな負担にるので水温を一定に保つことは重要なポイントです。
ヒーターをネットやお店で探していると「交換用ヒーター」を目にしますが、交換用を買っただけでは使えないのでご注意を!本記事の基本知識4で解説します。
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基礎知識2:水槽用ヒーターは水槽サイズに合ったものを選ぶ
水槽用のヒーターは費用を押さえたいからと言って安易に安いものを買ったり、水槽内の景観を意識して安易に小さいものを買ってしまうと後で泣きを見ます。
水槽サイズ(水槽内の水量)にあったヒーターを選ぶ必要があります。そうしないと、ヒーターの熱が水槽全体に広がらず水が温まらないのです。
ヒーターを購入する際には、自分の水槽容量が何リットルなのかを調べて、それに合ったヒーター(W数)を選びます。
水槽の水量を計算する公式
- 内寸で計算:幅×奥行×高さ
- 外寸で計算:幅×奥行×高さ×0.85
外寸ではなく内寸で計算するとより正確です。外寸とガラスの厚みが分かれば内寸は計算できます。
【こんな時にはワンランク上のヒータを選ぶ】
自分の水槽容量よりワンランク上のヒーターを選ぶといいという考え方もあります。特に寒い地域や玄関や廊下などの冷え込みやすい場所に水槽を置く場合には、使用している水槽容量より一つ上の容量に対応するヒーターの購入がおすすめです。
基礎知識3:ヒーターとサーモスタットの違い
ヒーターについて調べていると必ずと言っていいほど「サーモスタット」という言葉にぶち当たり、初心者はヒーターとサーモスタットの違いに混乱します。
特にヒーターを検索中に「サーモスタット付きヒーター」とか「サーモスタット別売り」「本製品のご使用にはサーモスタットが必要です」なんて言葉が出てきたときに大混乱です。
ここはしっかり押さえておかないと大失敗にもつながるので丁寧に解説していきます。
ヒーターとサーモスタットは役割が違う
ヒーターとサーモスタットは役割(機能)が違います。
ヒーター | 水温を上げる |
---|---|
サーモスタット | 水温を感知してヒーターON/OFを管理(制御) |
ヒーター自体は熱を発して水温をあげる機能しかありません。なので、ヒーターだけ使用していると、どんどん水槽内の水が熱くなり熱帯魚たちが茹で上がってしまいます。
そこで、サーモスタットをヒーターに接続させて、水温が希望の温度になったらヒーターの発熱を止めるようにするのです。
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ヒーターが複数の意味を持つから混乱する
最近の水槽用ヒーターは、ヒーターとサーモスタットがセットになった商品が主流で「ヒーター」という1つの言葉が「ヒーター単体」と「サーモスタットがセット」になったヒーター」の2つのことを指すのでややこしいのです。
さらに、「サーモスタットがセットになったヒーター」という1つの言葉も次の2つを指すので、初心者の混乱が尽きないのです。
ヒータとサーモスタットの構造 | 特長 |
一体(内蔵)型タイプヒ | ・ヒーターとサーモスタットが一体になった、センサー内蔵型のーター。 ・ヒーターとサーモスタットのどちらかが壊れた時には丸っと買い替えが必要。 ・電源が1個で済みコードがごちゃごちゃしない。 |
独立(セパレート)型セット販売タイプ | ・ヒーターとサーモスタットがそれぞれ独立しているが1つの商品として販売されているヒーター。 ・ヒーターとサーモスタットのどちらかが壊れた時には壊れた方を買い替える。 ・電源がヒーター用とサーモスタット用の2個必要でコードがごごちゃごちゃしやすい。 |
これに加えて、別売りのヒーターとサーモスタットを組み合わせて使用することで、温度可変を実現する方法もあるのでさらに混乱が増します。
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基礎知識4:水槽用ヒーターのタイプの違い
水槽用ヒーターのタイプ分類は解説者によって違い、だいたい2~4個に区分されます。どの視点で区切るかで違うのですが今回はアクアリウム初心者向けに段階を追ってタイプを説明したいと思います。
一番シンプルにタイプ分けをするなら温度設定の自由度という切り口で次の2つになります。
- 温度が変えられないタイプ:
設定された温度から変更ができない「温度固定型」 - 温度が変えられるタイプ:
設定された範囲内で温度が変更できる「温度可変型」
温度が変えられない「温度固定型」のヒーターとは
ヒーターとサーモスタットが一体になったヒーターのうち、決められた温度から変更できない商品を指します。
温度固定型のヒーターは「温度固定型オートヒーター」と呼ばれ、多くの場合26度に設定されています。(設定温度に対してプラスマイナスの誤差あり)
具体的にはこんな商品があります。
28℃固定タイプ
【GEX】カメ元気 オートヒーター 55 |
・18L水槽用1種のみ |
26℃固定タイプ
【カバー付きで縦横設置できるGEXの温度固定ヒーター】
【GEX】 スタンディ (20/36/55/80/120/160) |
【GEX】 セーフカバ― オートヒーター (20/36/55/120/160) |
【GEX】 熱帯魚元気 オートヒーター (80) |
26℃固定 | 26℃固定 | 26℃固定 |
6タイプ ・約8L以下(小型水槽) ・約12L以下(小型水槽) ・約18L以下(小型水槽) ・約26L以下(小型水槽) ・約48L以下(幅45cm以下水槽) ・約64L以下(幅60cm以下水槽) |
5タイプ ・約8L以下(小型水槽) ・約12L以下(小型水槽) ・約18L以下(小型水槽) ・約48L以下(幅45cm以下水槽) ・約64L以下(幅60cm以下水槽) |
・約26L以下(小型水槽)のみ |
【外寸計算の使用量目安】
30cmキューブ水槽(幅30×奥行30×高さ30)▶ 27L
45cm規格水槽(幅45×奥行24×高さ30)▶ 32.4L
45cmワイド水槽 (幅45×奥行30×高さ30)▶40.5L
45cmキューブ水槽 (幅45×奥行45×高さ45)▶ 91.1L
60cm規格水槽 幅(60×奥行30×高さ36)▶ 65L
60cmワイド水槽(幅60×奥行45×高さ45)▶ 121.5L
【カバーなしでブラックデザインがスタイリッシュな寿工芸の温度固定ヒーター】
【寿工芸】ツーウェイオートSP(80W/110W/160W/220W) |
26℃固定 |
4タイプ ・約26L(40cm以下水槽) ・約44L(45cm以下水槽) ・約64L(60cm以下水槽) ・約110L(60~75cm以下水槽) |
【外寸計算の使用量目安】
30cmキューブ水槽(幅30×奥行30×高さ30)▶ 27L
45cm規格水槽(幅45×奥行24×高さ30)▶ 32.4L
45cmワイド水槽 (幅45×奥行30×高さ30)▶40.5L
45cmキューブ水槽 (幅45×奥行45×高さ45)▶ 91.1L
60cm規格水槽 幅(60×奥行30×高さ36)▶ 65L
60cmワイド水槽(幅60×奥行45×高さ45)▶ 121.5L
23℃固定タイプ
【GEX】メダカ元気 オートヒーター(20/55/120) |
3タイプ ・8L小型水槽用 ・18L小型水槽用 ・48L中型水槽用 |
18℃固定タイプ
【GEX】金魚元気 オートヒーター(20/55/120) |
3タイプ ・8L小型水槽用 ・21L小型水槽用 ・60L中型水槽用 |
【白点病回避のためには28度がおすすめ】
飼育する熱帯魚によって快適な温度が違うので、きちんと調べてから実行していただきたいのですが、熱帯魚全般がかかりやすい病気「白点病」をさけるためには28度くらいが有効とされています。我が家のアベニー水槽は27.5~28度くらにしています。
温度が変えられる「温度可変型」のヒーターとは
基礎知識3で触れたように次の3つのどれかを選ぶことで温度可変型のヒーターが手に入ります。
ヒータとサーモスタットの構造 | 特長 | |
一体型タイプ | ・ヒーターとサーモスタットが一体になった商品。 |
・ヒーターとサーモスタットのどちらかが壊れた時には丸っと買い替えが必要。 ・ヒーターとサーモスタット2つの機能があるが電源が1個で済みコードがごちゃごちゃしない。 |
独立(セパレート)型セット販売タイプ | ・ヒーターとサーモスタットがそれぞれ独立しているが1つの商品として販売されているヒーター。 | ・ヒーターとサーモスタットのどちらかが壊れた時には壊れた方を買い替える。 ・電源がヒーター用とサーモスタット用の2個必要でコードがごごちゃごちゃしやすい。 |
別売りタイプ | ・ヒーターとサーモスタットがそれぞれ別の商品として販売されているものを組み合わせてヒーターとして使用する。 | ・同上。 ・自分の好みの組み合わせにできる。 |
具体的にはこんな商品があります。
ヒーターとサーモスタット一体型タイプ
ダイヤルで温度調節できるうえに電源コードが1本で済むが、壊れたら丸っと買い替えが必要。
【GEX】 |
【エヴァリス】 ダイヤルブリッジ (R30AF/R50AF/R75AF/R100AF/R150AF/R200AF) |
15〜35℃(±1.5℃)/縦・横設置対応 | 22~31℃(±1.0℃) |
6タイプ ・5~10L以下 ・10~15L以下 ・15~25L以下 ・20~40L以下 ・30~60L以下 ・60~100L以下 |
【外寸計算の使用量目安】
30cmキューブ水槽(幅30×奥行30×高さ30)▶ 27L
45cm規格水槽(幅45×奥行24×高さ30)▶ 32.4L
45cmワイド水槽 (幅45×奥行30×高さ30)▶40.5L
45cmキューブ水槽 (幅45×奥行45×高さ45)▶ 91.1L
60cm規格水槽 幅(60×奥行30×高さ36)▶ 65L
60cmワイド水槽(幅60×奥行45×高さ45)▶ 121.5L
ヒーターとサーモスタット独立(セパレート)型セット販売タイプ
【GEX】 |
【寿工芸】 NEWセーフティーヒートセットSP (110W/160W/220W/300W) |
15〜35℃(±1.5℃)/縦・横設置可 | 19~31℃ |
・48L以下 ・64L以下 ・110L以下 ・150L以下 |
・約44L(45㎝以下水槽) ・約64L(60㎝以下水槽) ・約110L(60~70㎝以下水槽) ・約150L(90㎝以下水槽) |
【外寸計算の使用量目安】
30cmキューブ水槽(幅30×奥行30×高さ30)▶ 27L
45cm規格水槽(幅45×奥行24×高さ30)▶ 32.4L
45cmワイド水槽 (幅45×奥行30×高さ30)▶40.5L
45cmキューブ水槽 (幅45×奥行45×高さ45)▶ 91.1L
60cm規格水槽 幅(60×奥行30×高さ36)▶ 65L
60cmワイド水槽(幅60×奥行45×高さ45)▶ 121.5L
ヒーターとサーモスタット別売りタイプ
好きなヒーターとサーモスタットを組み合わせて使います。サーモスタット1個に複数のヒーターをつなぐなど上級者向け。
<サーモスタット接続用ヒーター> |
<サーモスタット> | |
【ニッソー】 プロテクトヒーターR (110W/160W/200W/300W/500W) |
【GEX】 サーモスタット NX003N (300Wヒーターまで) |
【ニッソー】 シーパレックス600 (100~600Wヒーターまで) |
(出典:NISSO公式サイト) |
||
・アルミカバーの安心設計-溶けたり、有毒ガスを発生させない |
・調整温度: 15〜35℃(±1.5℃) |
・調整温度: 15〜35(±1.0℃) |
5タイプ ・約44L以下(幅45cm以下の水槽) ・約64L以下(幅60cm以下の水槽) ・約110L以下(幅75~90cm以下の水槽) ・約150L以下(幅75~90cm以下の水槽) ・約250L以下(幅90~120cm以下の水槽) |
ヒーター用コンセント:1口 | ヒーター用コンセント:3口(ヒーターを3本まで使用可能) |
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水槽用ヒーターのタイプまとめ
さて、ここまでの説明でヒーターのタイプの解説が人によって変わってしまうことはご理解いただけたでしょうか。最終的には次の4つの構造からどれを選ぶかになります。
温度設定 | 構造 | 特長 | |
固定 (変更不可能) |
ヒーターとサーモスタット 一体(内蔵)型 |
・ヒーターにセンサー(サーモスタット)が内蔵された商品で温度が固定されている。 | ・1~2年か壊れた時にまるっと買い替えが必要。 ・電源が1個で済みコードがごちゃごちゃしない。 |
可変 (変更可能) |
ヒーターとサーモスタット 一体型 |
・ヒーターとサーモスタットが一体になった商品で温度が変更可能。 |
・ヒーターとサーモスタットのどちらかが壊れた時には丸っと買い替えが必要。 ・ヒーターとサーモスタット2つの機能があるが電源が1個で済みコードがごちゃごちゃしない。 ・サーモスタットの温度センサーが水槽の外に出ていた際にヒーターがずっとONになり続けるので注意が必要 |
ヒーターとサーモスタット セット販売 |
・ヒーターとサーモスタットがそれぞれ独立しているが1つの商品として販売されているヒーターで、温度が変更可能。 | ・ヒーターとサーモスタットのどちらかが壊れた時には壊れた方を買い替える。 ・電源がヒーター用とサーモスタット用の2個必要でコードがごごちゃごちゃしやすい。 ・サーモスタットの温度センサーが水槽の外に出ていた際にヒーターがずっとONになり続けるので注意が必要 |
|
ヒーターとサーモスタット別売り | ・ヒーターとサーモスタットがそれぞれ別の商品として販売されているものを組み合わせてヒーターとして使用する。 | ・同上。 ・自分の好みの組み合わせにできる。 |
【水槽用の温度計は必須】
ヒーター(サーモスタット)が壊れることがあるので、ヒーターにサーモスタット機能がついていたとしても水槽の温度計は必需品です。
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基礎知識5:安全基準適合マーク付が必須条件
水槽用ヒーターに潜む危険
アクアリウム初心者にとって水槽用のヒーターは「とりあえず水槽に入れたら水を温めてくれるアイテム」くらいに軽いものに感じますが、実はアクアリウム用品で1番慎重に選択・設置すべき危険なアイテムなのです。
なぜなら水槽用ヒーターが原因の火災が発生しているからです。
「水に入れてるのに火災?」と疑問に思ったかもしれませんね。ヒーターの空焚きが火災の原因で、こんな時に火災が発生しています。
- 水替え時に電源を入れっぱなしでヒーターを水槽の外に放置したとき
- 外気が暖かなる時期にヒーターを水槽から取り外した際、電源プラグに指しっぱなしで保管したとき
- 蒸発や水替え時に水槽内の水位が下がったとき
【ヒーターの空焚きが原因で出火した火災で焼損した水槽】
ヒーターによる火災件数はこんな感じ
2012年(平成25年)にヒーターの空焚きによる火災をなくすためにヒーターの表面が400度以上にならない規定が設けられたので火災件数は減りました。
ですが、古いヒーターをネットで購入したり譲り受けたりすると火災の危険があるのです。
ということで、
ヒーターを選ぶ際には「安全基準適合マーク」があることが絶対条件になります。
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2つの安全基準適合マーク「SHマーク」と「SPマーク」
1.安全基準適合マーク「SHマーク」
出典元:キワメテ!水族館
「SHマーク」は、2012年(平成25年)に業界団体である「観賞魚用ヒーター安全対策協議会(現:ペット用品工業会)」により制定された観賞魚用ヒーター統一規格です。
制定内容は簡単にいうとこの2つ(細かいことは省略)
- ヒーターの表面温度が400度未満とする
- カバーが樹脂製の場合難燃性の高い素材を使用
2012年8月1日より、これらの規定を守った商品には「SHマーク」(Safety Heaterの略)がパッケージなどに明示されることになったのです。
なお、「SHマーク」は、2015年(平成27年)7月に経済産業省の電気用品安全法として施行されています。
2.安全基準適合マーク「SPマーク」
出典元:キワメテ!水族館
「SPマーク」は2015年(平成27年)に業界団体である「ペット用品工業会(旧:観賞魚用ヒーター安全対策協議会)」により制定された観賞魚用ヒーター統一規格です。
SHマークとの違いは、SHマークを決めた業界団体の「観賞魚用ヒーター安全対策協議会」と「ペット用品工業会」が合併した際に「SHマーク」を改定したのが「SPマーク」になります。
制定内容は簡単にいうとこちら(細かいことは省略)
・ヒーター表面温度(接触表面):空気中での表面温度400度以下(400度=紙の自然発火しない温度)
・ヒーターカバーが一体化されている場合は、カバー表面温度400度以下にする
・ヒーターカバーが気中で溶解し、ヒーター管が露出するような穴が開いた場合はNGと判断する
・樹脂カバーを使用する場合はVO材を使用する
出典元:テトラ 26℃セットヒーターシリーズパッケージより
【PHとSHどちらを選ぶ?】
現在PHマークとSHマークの2つが存在しますがどちらかがついていれば心配する必要はないでしょう。ビジネス的に考えるなら、商品のパッケージの刷新やホームページの改定には時間もお金もかかるので、経費削減のためにSHマークのままの商品も多いかと思います。
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基礎知識6:横置き設置と縦置き設置を確認
水槽用ヒーターは基本的には横に向けて設置するものになります。
理由は水替えや蒸発によるヒーターの空焚きを防ぐためですが、最近は縦置き設置にも対応したヒーターがあります。
我が家は、縦置き設置対応の「GEXのヒーター」を使っています。
縦置き設置対応ではないヒーターを縦に設置してトラブルが発生した場合、自己責任となるので、縦設置したい場合には、事前に縦設置可能かチェックする必要があります。
基礎知識7:その他の違いは好みの問題
さて、ここまで紹介した6つを押さえればあとは好みになります。
次のような違いを確認すると製品の値段とクオリティーのバランスを判断しやすくなります。
安全性 | 通電遮断機能のレベル | 空焚き火災・感電・火傷を防ぐための機能がどのレベルか |
デザイン性 | カバーの有無や形状 | カバー付きタイプとなしがあり、デザインもさまざまなのでこれは個人の完全なる好みになります。 ただ、カバー付きだと小さな魚やエビが入り込んだことに気づかず水から出してしまう事故が考えられます。(我が家ではエビが干からびました) |
保証 | 故障時の保証の有無と年数 | 1~2年の保証がある製品もあります |
利便性 | 電源コードなどの長さ | 意外と盲点になるのは、電源コードの長させっかく良いものを買っても電源タップに届かなければ意味がないので確認しておきましょう。 |
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基礎知識8:小さなボトルタイプにはパネルヒータ―という選択もある
小さなボトルアクアリウムを楽しむ方は、ボトルの下に敷く「パネルヒーター」を使うことがあります。
パネルヒーターは、もともと昆虫・爬虫類・小鳥やハムスターなどの小動物用のヒーターですが、水槽用のヒーターが入らないサイズのボトルや丸みのあるボトルで熱帯魚を飼育する場合に活用されています。
温度調節が可能な高性能ヒーターもありなかなか種類が豊富です。
まとめ 選ぶ基準(優先順位)
さて、水槽用のヒーターについてかなり細かくお伝えしてきましたが、読む前に感じていた疑問は解決したでしょうか。
最後にヒーター選びのポイントをまとめて終わりにします。
STEP1.ヒーターを購入する前の準備
- 水槽の水容量を確認する
内寸で計算:幅×奥行×高さ
外寸で計算:幅×奥行×高さ×0.85
- 飼育する熱帯魚に適した水温を確認する
STEP2:ヒーターを選ぶ
【チェックポイント】
- SHマークもしくはSPマークがあるかどうか
- 温度が固定か変えられるのか(希望の温度になるか)
- 温度が変えられる場合、ヒーターとサーモスタットがセットなのか別売りなのか
- 空焚きや通電予防の機能はどんなものがついているのか
- その他(設置の縦横やデザイン、保証の有無、コードの長さ)
では、素敵なアクアリウム生活を!