アクアリウムを始めると必ずガラス面や水草のコケが悩みの種になり、コケ取をしてくれる熱帯魚をお迎えしたくなるものです。
今回は水槽のコケ取り生体(メンテナンスフィッシュ)の中から「オトシンクルス(並オトシン)」について紹介します。
ショップで販売されているオトシンクルスは、複数種のオトシンが区別されずに一緒になって売られています。
私もこの記事を書くまで知らなかったのですが、オトシンクルスは30種以上も種類がいるのです!
今回の記事ではその辺も解説しんながら、実際に我が家で4匹飼育した経験も含めて寿命や餌、飼育環境などの基本事項から魅力や特徴までお伝えしますね。
オトシンネクルス(並オトシン)とは?
オトシンクルスとはこんな熱帯魚
オトシンクルスは南米原産の小型ナマズの仲間です。
吸盤のような口で水槽壁面や水草表面のコケをなめ取るように食べるので、アクアリウム界では「コケ取名人」として知られています。
↓下の画像のようにガラス面に吸い付く姿がとってもキュートですね。
なお、↓下の画像のようにグレーのボディーに黒いラインが入っているタイプの子が「オトシンクルス」「並オト」「並オトシン」と呼ばれます。
ちなみに、同じくコケ取名人として知られる「オトシンネグロ」と比べると「オトシンクルス(並オト)」の方が苔とり能力が低く、飼育が難しいとされています。
オトシンクルスとされる主な2種
「オトシンクルス」の名前で販売される子は「オトシンクルス・ヴィッタータス(オトシンクルス・ヴィッタトゥス)」「オトシンクルス・ヴェスティタス(オトシンクルス・ヴェスティトゥス)」です。
2種は下の画像のような柄の違いはありますが、しっかり成長しないと分からなかったりします。
オトシンクルス・ヴィッタータス (vittatus) |
オトシンクルス・ヴェスティタス (vestitus) |
尾びれの前で黒のラインが薄くなる | 尾びれまで黒のラインが続く |
画像引用元:月刊アクアライフ編集部ブログ |
その他オトシンクルスとされる種類
先ほどお伝えした2種以外には「オトシンクルス・アフィニス」「オトシンクルス・マクロスピルス」「オトシンクルス・マリアエ」がオトシンクルスとして販売されることがある種類です。
並オトシンまとめ
これらのオトシンクルスがショップで「オトシンクルス(並オトシン)」として販売されています。
名称 | 分布・原産地 |
オトシンクルス・ヴィッタータス (オトシンクルス・ヴィッタトゥス) |
アマゾン河、オリノコ川、パラグアイ、シングー川、ブラジ |
オトシンクルス・ヴェスティタス (オトシンクルス・ヴェスティトゥス) |
アマゾン河 |
オトシンクルス・アフィニス | アマゾン河 |
オトシンクルス・マクロスピルス | アマゾン河 |
オトシンクルス・マリア | アマゾン河 |
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オトシンクルス(並オト)の基本情報(サイズ・寿命・飼育環境・値段)と飼育の注意点
オトシンクルスの種類によって少しずつ変わってるのですが、オトシンクルス(並オト)と呼ばれる子たち全般に当てはまる内容だと思ってください。
サイズ・寿命・飼育環境・値段
サイズ(最大) | 4~5cm |
---|---|
寿命 | 3~5年 |
飼育環境 | 水温:20~28 ℃前後 pH:6~7.5前後 |
値段(目安) |
1匹あたり220円(税込)~ |
我が家ではPH6~6.5、水温27~28度に設定しているアベニーパファー水槽でオトシンクルスを飼育しています。
飼育の注意点
オトシンクルスは水質の変化に敏感で体調を崩しやすいとされるので、お迎え時は水合わせをしっかりしてあげましょう。
飼育スタート後もしっかり水替えをしてきれいな環境を心がける必要があります。
世界最小の淡水フグアベニーパファー用に書いていますが、「水合わせって何?」と言う方はこちら↓の記事を読んでみてください。我が家でオトシンネグロをお迎えしたときもこの方法で水合わせしています。
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オトシンクルス(並オトシン)の餌
オトシンクルス(並オト)はコケなら何でも食べるわけではなく水槽立ち上げ初期にガラス面や水草に発生する茶色のコケ「茶ゴケ(珪藻)」を食べます。
飼育し始めると水槽内に生えるコケだけでは餌不足になるので人工餌を与えます。人工餌はプレコ用のタブレットなどを与えましょう。
お勧めタブレットは、キョウリンさんの「ひかりクレストプレコ」です。我が家で上げてるのがこちらです。
とはいえ、オトシンクルス(並オト)は飼育環境に慣れさえすれば、割と何でも食べるようです。我が家のオトシンは「タブレット」以外にも「冷凍赤虫」「顆粒餌」を積極的に食べています。
我が家には、並オト以外にオトシンネグロもいるので様子を見ながらタブレットも上げていますが、4匹いるオトシンのうち「オトシンクルス・ヴェスティタス」と思われる子は、赤虫を好んで食べています。
無農薬のゆでた「ほうれん草」も食べたりします。ただ、なかなか手間なので人工餌のタブレットがお手軽です。
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オトシンクルス(並オトシン)の性格と混泳
オトシンクルス(並オトシン)の性格
オトシンクルス(並オトシン)の性格はとてもおとなしく穏やかです。
群れる習性をもっているので、同じ水槽内に仲間がいると落ち着きます。仲間が3匹くらいいると積極的に水槽内を泳ぎ回りますが、1匹から2匹だけだとヒーターの裏などに隠れて姿を見せてくれなくなります。
我が家では、最初は1匹だけ飼育していたのですが、その時はすぐに隠れて存在しているのか毎日心配でした。ですが、プラスで3匹追加してからは4匹で仲良く壁のコケを食べたり、餌場にやってきたりするようになりました。ただ、この記事を書いている現在は2匹になってしまい、3匹、4匹いたころに比べると元気がないです。
なので、オトシンクルス(並オト)の飼育をするなら複数匹でお迎えすることをお勧めします。おすすめは3匹以上!
オトシンクルス(並オト)を複数匹飼育するときは、エサ不足になる前に人工餌をあげて慣れさせましょう。
余談ですが、我が家のオトシンクルス(並オト)はコリドラスピグミーと仲良しで、一緒にエサ皿で休憩したりしていました。見てて癒されます。
↑手前のエサ皿にいるのがオトシンクルス。それ以外の小さい子がコリドラスピグミー。カラーがそっくりですよね。
オトシンクルス(並オト)の混泳
オトシンクルス(並オト)が他の魚を攻撃することはありません。サイズが同程度の大人しい種類の熱帯魚を選べば混泳可能です。
プレコのような底砂を住みかとする低層魚と混泳させる場合はエサが十分に行き渡るように注意が必要です。オトシンがエサ争奪戦に負けて餓死しないよう観察してエサの量を調整しましょう。
我が家では、気性が荒く他の魚に噛みつくこともある淡水フグの「アベニーパファー」と混泳しているのですが、オトシンクルス(並オト)は動きも素早いからか、アベニーに攻撃されて傷を負うことなくうまく混泳できています。
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オトシンクルス(並オトシン)のオスとメスの違いと繁殖
「オトシンクルス(並オトシン)」は同じオトシン仲間の「オトシンネグロ」と比べると、オスとメスの見分けが難しく、繁殖も難しくなかなか成功しないとされています。
「オトシンクルス(並オトシン)」のオスメスは、成熟した際に産卵するメスのお腹が大きくなるといったような情報くらいしかなく、同じ水槽にオスメスがいないと分からない情報になります。
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終わりに オトシンクルス(並オトシン)の魅力
オトシンクルス(並オトシン)の魅力は、なんといっても愛くるしい顔とポージングです。
お腹のヒレを使って、体操選手のようなポージングをエサ皿のフチや岩の上で見せてくれます。
ちょっとピンボケですが我が家のオトシンは↓下の画像のようにエサ皿のフチでポージングすることが多いです。
こういったポージングは同じオトシン仲間の「オトシンネグロ」には見られないので、並オトの特徴だと思います。
↓下の画像は2匹揃ってエサ皿のフチでポージング中。
以上、がオトシンクルスの魅力と基本情報でした。
では、素敵なアクアリウムライフを!
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