病気と治療

【動画付】フグの歯切り4STEPを徹底解説!必要な道具・やり方・判別・予防・原因などまるっと解説!(ミドリフグ、南米淡水フグ、レッドテールアカメフグ、ブロンズパファー、ハチノジフグ、テトラオドン・ファハカやムブ)

フグには歯があり水槽飼育の場合、種類や個体によっては歯が伸びすぎてしまうことがあります。歯が伸びするとエサが食べれずに衰弱する、混泳している他の魚を歯で傷つけるなどの恐れがあるため、飼い主が歯をカットして治療する必要があります。

今回は、歯切りが必要になる可能性があるフグの飼育者さんやこれからフグを飼育したい人に向けて「歯切り」について徹底的に解説していきたいと思います。

先にお伝えしておくと、私は歯が伸びないタイプのフグ「アベニーパファー」を飼育しているので歯切りを体験したことはありません。

ただ、インターネット上に散らばった情報を集めて整理するのは得意なので、歯切りについて知りたいけど検索が上手にできない!急いでるから検索に無駄な時間を費やしたくない!と言った方のために記事を書いています。

この記事の内容
  1. 【はじめに】歯切りはフグにとって大変なストレス!安易にはしない!
    1. 本当に歯切りが必要なのか見さだめること!
    2. 歯切りが必要になる可能性があるフグ一覧(淡水・汽水飼育のみ)
  2. フグの歯切りをするタイミングの目安は?何度も切らないといけないの?
    1. フグの歯切りをするタイミングの目安
    2. フグの歯切りの回数
  3. フグの歯が伸びすぎる原因と予防方法とは?
    1. フグの歯が伸びすぎる原因
    2. フグの歯切り予防方法
  4. フグの歯切りに必要な道具とやり方
    1. フグの歯切りに必要な道具はこの3点!
    2. フグの歯切り方法は4ステップ!
    3. 【歯切り前の注意点】道具は使う前に不要なものを取り除く!
  5. フグの歯切り用の道具としてみんなが使っているものは何?
    1. フグの歯切りに使っているニッパーやハサミのタイプ
    2. フグの歯切に実際に使われたアイテム(製品)
  6. フグの歯切りの失敗例と注意点
    1. フグの歯切りに多い失敗例
    2. フグの歯切り時の注意点
  7. フグの種類ごとに歯切りの動画やブログ記事を紹介
    1. 1.南米淡水フグの歯切りの様子
    2. 2.ミドリフグの歯切りの様子
    3. 3.ハチノジフグの歯切りの様子
    4. 4.レッドテールアカメフグの歯切の様子
    5. 5.ブロンズパファーの歯切りの様子
    6. 6.テトラオドン・ムブの歯切り
    7. その他のフグの歯切も参考にどうぞ!
  8. 終わりに

【はじめに】歯切りはフグにとって大変なストレス!安易にはしない!

本当に歯切りが必要なのか見さだめること!

フグの歯切りは、全てのフグに必要なわけではありません。同じ種類のフグでも歯が伸びやすい子とそうではない子がいます。歯切りはフグにとって大変なストレスになるので出来るだけやらないほうがいいです。

餌が食べられないなど実害が出た時点で切るようにしましょう。
歯が伸びても実害がない間は切らないで様子見をしておく方がいいですね。

歯が伸びやすい種類のフグを飼育するのであれば、フグ自身が岩やレイアウトで歯をガリガリ削る状況をつくったり、硬い貝類を餌として与えるなど予防の方が重要です。

とはいえ、個体によっては伸びてしまうのでその時には覚悟を決めて、安全に行う必要があります。ぜひ、今回の記事を参考に大事なフグちゃんの健康を守っていただければと思います。

歯切りが必要になる可能性があるフグ一覧(淡水・汽水飼育のみ)

「歯切をした」という情報があるフグ(淡水・汽水限定)は次の通りです。

  1. ミドリフグ(汽水フグ)/ベトナム淡水ミドリフグ(淡水フグ)
  2. 南米淡水フグ(淡水フグ)
  3. ハチノジフグ(汽水フグ)
    ※淡水飼育可能な子もいる
  4. ブロンズパファー(ゴールデンパファー)(淡水フグ)
    ※種類によっては汽水もいる
  5. レッドテールアカメフグ(淡水フグ)
  6. テトラオドン・ファハカ(大型淡水フグ)
  7. テトラオドン・ムブ(大型淡水フグ)

※テトラオドン・ファハカとムブは小さな容器に入れられる大きさの場合、本記事を参考にしてください。すでに大ききな成魚になっている場合は、Do-Junの水槽日記さんが67cmのムブの歯切りを記録したブログをシェアするのでそちらを参考にしてみてください。

これから淡水フグを飼育したいと持っている方はこちらの記事も参考にどうぞ!

【淡水フグ12種類】淡水で飼えるフグを紹介!小型から大型までペットのように懐くかわいいフグカタログ(大きさ・寿命・値段など気になる基本情報)フグの可愛さにキュンとしてしまったら、お家で飼えるのか知りたくなりますよね。海水に比べて手間の少ない淡水(真水)で飼えるフグ12種を紹介します。サイズや寿命などの基本情報をざっと確認したい方におすすめです。...

スポンサーリンク



フグの歯切りをするタイミングの目安は?何度も切らないといけないの?

フグの歯切りをするタイミングの目安

フグの歯切をするタイミングは、歯が邪魔でエサを上手に食べれなくなったときです。
日々観察していれば「最近、餌を口からよく取りこぼすよな」とか「餌をみにくるのに食べないな」とか普段と違う様子を察知できると思います。

この様な時に実際に口を見てあげて、口より外に歯が出ている口の開閉ができないなどが起こっていれば歯切りを実行しましょう。

とはいえ、生き物に100%はないので最終的には飼い主さんの判断になります。

フグの歯切りの回数

歯が伸びるタイプのフグの歯は生涯伸び続けますが、ずっと切り続けるわけではありません。

1回歯切りをすればで伸びなくなる子もいれば、2回目で伸びなくなる子もいます。
人間がひとりひとり違うようにフグたちもそれぞれです。

とにかく日頃から、フグたちの様子を観察しておかしなときにチェックして対応していきましょう!

スポンサーリンク



フグの歯が伸びすぎる原因と予防方法とは?

フグの歯が伸びすぎる原因

自然界のフグたちは、自ら岩で歯をゴリゴリ削ったり、硬い貝などを食べて調整しています。ただ、安全で平和な水槽で柔らかいエサだけを食べていると、個体によってはどんどん歯が伸びてしまうんです。

フグの歯が伸びすぎるのは削ることができなかったからなんですね。

フグの歯切り予防方法

フグの歯が伸びるのは止められませんが、伸びすぎないように予防する手立てはあります。
餌に貝などの殻の硬いものを含める、フグ本人がバリバリ歯を削れるような岩や水槽内インテリアを入れるなどです。

いくら予防しても、伸びてしまう子は伸びてしまうので、その時は覚悟を決めて歯切り治療をしてあげましょう。

スポンサーリンク



フグの歯切りに必要な道具とやり方

フグの歯切りに必要な道具はこの3点!

  1. フグを入れる小さめの容器(ボウルやバケツ、洗面器など)
    ※フグが逃げて泳ぎ回ることもあるので浅めの洗面器などがおすすめ
  2. フグを包む布(キッチンペーパーやガーゼやタオルなど)
    ※フグの体を濡らすだけでなく、人の手の温度でヤケドさせない役割もあります
  3. 歯を切るニッパーやハサミ
    ※歯切りをするフグの口のサイズに合わせて道具は調整

あとは、飼い主の勇気と覚悟が必要ですね。
万が一歯切りでフグを気づつけてしまったとき用に治療薬も用意すると安全です。
(飼育していれば常備していると思うので今回は割愛)

フグの歯切り方法は4ステップ!

どのフグも基本的には次の4ステップで歯切り治療をしていきます。

STEP1:水槽から別の容器に歯切りが必要なフグを移す
※もちろん容器内の水は水槽内と同じ飼育水です!

STEP2:フグをくるむ布を容器内の水で濡らしてフグをくるむ
※できるだけ口だけが出る状態になるようくるむ
※フグが膨らんだとしても焦らない!フグのお腹を強くおさない!
(フグにはあばら骨がないので強く推すと内臓が出てしまう危険があります)

STEP3:手早くニッパーなどで歯をカットし、すぐに容器の水に戻す
※フグの負担を減らすために30秒以内にカットして水に戻せるよう努めましょう
慣れた人だと10秒でカットしてりもするようです

STEP4:フグを水槽に戻す
※歯切りのあとはショックから水槽の隅などで呼吸を荒くしながらじっとすることが多いようです

上記の実録については本記事の最後の章「フグの種類ごとに歯切りの動画やブログ記事を紹介」で紹介しています。

フグを濡らした布などでくるむのは人の手の体温による負担を軽減やヤケドを回避するためでもあります。布以外にフグをつかむ手だけぬらした軍手をしておくとさらに安心です。

【歯切り前の注意点】道具は使う前に不要なものを取り除く!

フグをくるむ布は洗剤や石鹸が残ってないものを!

洗剤や石鹸は目に見えるものではないので判断は飼育者さんにお任せするしかないですが気を付けてください。心配であれば、厚手のキッチンペーパーや医療用のガーゼを使うのがいいかもしれませんね。赤ちゃん用のガーゼタオルなどもいいですね。

新品の布やガーゼを間違っても水道水(塩素入りの水)でじゃぶじゃぶ洗ってそのまま使わないように注意しましょう。

ニッパーやハサミも熱湯消毒!

機械油が塗ってある場合はふき取り、熱湯消毒してから使うのが良いですね。

スポンサーリンク



フグの歯切り用の道具としてみんなが使っているものは何?

フグの歯切りに使っているニッパーやハサミのタイプ

歯切りをする飼育者さんの情報をみてみると次のような道具を使って歯切をされています。
ご自身が飼育しているフグの口の大きさや歯の強度によって試行錯誤は必要そうです。

・プラモデル用の刃先が細いニッパー
・赤ちゃんの用の爪切り(ハサミタイプ)
・眉毛切りようのハサミ

100均の商品を使用している飼育者さんもいらっしゃいましたが、低価格ショップの商品の中には刃の切れ味が良くないものもあるので注意しましょう。

フグの歯切に実際に使われたアイテム(製品)

製品が特定できたものはこちらでした。

ハチノジフグの歯切に「フローリストハサミ S」が使われていました。
ちなみにハチノジフグは大きくなっても10cmの小型フグです。

レッドテールアカメフグの歯切りで包む布の代わりに「リード クッキングペーパー」を使われていました。

今回参考として製品を紹介していますが、どれを使うかは飼い主さんの責任で選定してくださいませ。

使いやすいニッパーやコツなどの情報大募集!

フグが大好きな方で、他のお家のフグのためになるなら!と情報提供を惜しまない方がいらっしゃいましたら、こちらの問い合わせフォームから情報を送っていただけると嬉しいです。

スポンサーリンク



フグの歯切りの失敗例と注意点

フグの歯切りに多い失敗例

歯切でみかけた失敗例としては、唇を切ってしまったというものでした。
魚たちの回復力は強いので、万が一唇を切り落としてしまったとしても回復するのでメイン水槽とは別の産卵箱などで療養させてあげましょう。

フグの歯切り時の注意点

フグはあばら骨がないのでお腹を強く推すと内臓が出てしまうこともあるので注意が必要です。

また、切った歯をできるだけフグが飲み込んでしまわないよう注意してあげてください。

他には、前述しましたができる限り30秒以内で歯切を終えて水に戻しましょう。この後紹介する動画も30秒以内に終了されています。

スポンサーリンク



フグの種類ごとに歯切りの動画やブログ記事を紹介

ネットでの検索が苦手な人のために、各フグの歯切り動画やブログなどをまとめておきます。大事なフグちゃんたちの健康のためにも実際にカットする前にぜひ参考にしてくださいませ!

はじめての歯切りはやはり怖いし不安だと思います、自分が飼育しているフグちゃんと違うフグの動画や記事も見てイメージをつかんでみてくださいね!

1.南米淡水フグの歯切りの様子

南米淡水フグはそこそこ飼育者も多く、歯切りを実際にした方の情報も多くありました。
その中で厳選したものを紹介しますね!

京都淡水フグ研究所さんのYoutube:南米フグの歯切(26秒)

こちらは南米淡水フグをキッチンペーパーでくるんでカットしています。京都淡水フグ研究所さんはプロなので手早いです!

京都淡水フグ研究所さんのtwitter

こちらは南米淡水フグをタオルでくるんでカットしています。

渋谷歳時記さんの記事:南米淡水フグ・歯切り再び

こちらは南米淡水フグを100均ショップの爪切り(人間用)を使って歯切をする様子を写真を交えて紹介している記事です。

「南米淡水フグ・歯切り再び」の記事を見たい方はこちらから

2.ミドリフグの歯切りの様子

ミドリフグは飼育者さんも多いので歯切りを実際にした方の情報も多くありました。
その中で厳選したものを紹介しますね!

Non*さんのYoutube:ミドリフグの歯切(27秒)

こちらハサミタイプの爪切りでカットしています。手つきがとっても優しくてミドリフグへの愛を感じます!

maudelinuxさんのYoutube動画:【歯切り】ミドリフグの歯を切ってみた(28秒)

こちらはおそらく眉毛カット用のハサミを使ってカットしているのではないかと思います。

ミドリフグ会議さんの記事:【画像あり】ミドリフグの伸びた歯を切りました。【歯切り】

実際のミドリフグの歯切の様子を道具や手順を写真入りで丁寧に解説されています。ミドリフグ以外を飼育している方もイメージをつかむのにおすすめです。

【画像あり】ミドリフグの伸びた歯を切りました。【歯切り】の記事を見たい方はこちらから

スポンサーリンク



3.ハチノジフグの歯切りの様子

あめのミドリフグ飼育ブログさんの記事:実録!ハチノジフグ・ふゆの歯切り

画像を含めて丁寧に記事が書かれています。ハチノジフグ以外を飼育している方もイメージをつかむのにおすすめです。

「実録!ハチノジフグ・ふゆの歯切り」の記事を見たい方はこちらから

でっぷりんさんのTwitter

歯が伸びてしまったハチノジフグがどんな感じか知りたい方はこちらを参考にしてくださいませ。

4.レッドテールアカメフグの歯切の様子

雑記鴨さんの記事:「レッドテールアカメフグさんの歯切り」

ハサミの持ち方のポイントも紹介してくださっているので、レッドテールアカメフグ以外の飼育者さんの参考にもなると思います!

「レッドテールアカメフグ♀さんの歯切り」の記事を見たい方はこちらから

5.ブロンズパファーの歯切りの様子

残念ながらブロンズパファーの実際の歯切り実録は見つけられませんでした。
歯が伸びた状態がどんなものかは京都淡水フグ研究所さんのTwitterに投稿があったのでシェアしますね。

スポンサーリンク



6.テトラオドン・ムブの歯切り

テトラオドン・ムブの幼魚の歯切り:アフリカのフグのブログさんの記事

テトラオドン・ムブの幼魚の歯切りについてかかれた記事です。具体的な手順などは書かれていませんが経験者の所感などを知るにはおすすめです。

「ムブ歯切しますた」の記事を見たい方はこちらから

テトラオドン・ムブの成魚の歯切り:Do-Junの水槽日記の記事

67cmのテトラオドン・ムブの歯切の様子を記録した記事です。歯を切る部分の詳細はないですが、大きなムブを濡れた新聞の上に出している様子などは参考になると思います。

Do-Junの水槽日記さんが67cmのムブの歯切りを紹介しているブログはこちら


67cmムブちゃん歯切前の採寸のお様子(引用元:Do-Junの水槽日記

その他のフグの歯切も参考にどうぞ!

建材・住宅部材メーカー「タナック」(本社・大阪府)が高知県土佐市蓮池の土佐工場で養殖しているトラフグの「竜馬ふぐ」の歯切の様子です。大きめで歯がしっかりしているフグの歯切をする飼育者さんの参考になるはずです。

終わりに

さて、記事を読む前と後ではフグの歯切離日手の理解が変わったでしょうか。
少しでも歯切理に対する不安や疑問点がなくなっていたら幸いです。

家族同然のフグたちが元気に過ごせるようお祈り申し上げます。

では、素敵なフグライフを!

スポンサーリンク